トレイルライド日記

自分で計画した行程に基づいて、全国のトレイルやダートへ遠征に行くことが好きです。

9/3-5 乗鞍・濁河ツーリング

今夏の信州遠征第4弾として、9/3-5で乗鞍・濁河方面にツーリングに行ってきました。

超王道舗装路ツーリングで、今回は昨春モロッコツーリング以来、ツアーはご無沙汰なルイガノに乗って出掛けた。

4年前に乗鞍に行った際はガッスガスで展望は1mmも無かったので、リベンジする機会を窺っていたら4年も経ってしまった。

その南にある濁河峠とその一帯は、岐阜県内の道ながら標高1900mに迫る高所の道であり、いつか行きたいと思っていた。

 

9/3に18切符5回目を使って松本まで輪行。思えば、さらの状態の18切符を買って一人で5回分使い切る経験は初めてだった。

ナイトランして道の駅「風穴の里」で泊まる予定が、その6km手前に「村の駅」という名前で道の駅と等価な機能を持つ施設を見つけたので、そこで野宿した。

9/4は曇りの状態で上高地乗鞍スーパー林道A区間で白樺峠を越えてから乗鞍スカイラインへ。

畳平へのバス発着所のあるビジターセンターではローディーを何名か見かけ、王道のヒルクライムコースに自分はいることを認識。

そこからの1300upは、自分としてはとても有意義な時間だった。

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体力も経験も、4年前と比べ物にならないくらいグレードアップしており余裕がある。

景色とペダリングの両方を楽しむ余裕を持っている。

今の自分がそんな境地にあることに気付けた。というか、走りこんでいる一般的なサイクリング部員ならば、部員として脂の乗った2-3年生の時点でこの境地に達しているので、現役時代の自分がいかに舗装路のヒルクライムについて軟弱だったかをヒシヒシと感じた。あの時もっと走りこんで、今の自分くらい余裕を持ってヒルクライム出来ていれば、見える景色ももう少し違っていたんじゃないかな...と。

まあ過去の回想はともかく、「全てをコントロール下に置けている」状態で県境に到着。

そこで、ろんぐらいだぁすの制作チームの一人でいらっしゃるAyaneさんに偶然お会いした。ろんぐらいだぁすは全然読まなかったので作品についてはお話が出来なかったが、なんと九州からはるばる乗鞍に登りに来られたそうである。他にも、京都から輪行して来られた75歳(!)のローディーの方とも色々とお話が出来て、有意義な時間を県境で過ごせました。

あとは恍惚のダウンヒル

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岐阜側は晴れており、下りきってR151をブンブン回して高山まで着いたら普通に暑かった。

時間はまだ14時過ぎで、安い銭湯で汗を流してから高山市街を観光。

4度目の高山で初めて観光をした。

夕飯は「ちとせ」で焼きそばの定食の大盛りを注文。

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想像以上のボリュームの焼きそばがデンと置かれた。2ヶ月前の自分だったら青ざめていただろうが、自転車に乗りまくってツアー腹になっているので「ほう...」と感嘆する余裕さえ見せながら完食できた。

あとは18時過ぎの夕暮れの中で「道の駅ひだ朝日村」までナイトランして終了。

 

9/5は快晴の中、ツーリングマップル上の鈴蘭峠(本当はそんな物は無く、代わりに展望台があった)を越えてから御岳パノラマラインを走り、開田高原を走って木曽福島から帰りました。ほとんど人と会わないor喋らない状態で快晴のスカイラインを走り、書く事はほとんど無いが最高でした。

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2泊3日のこのツーリングを通して、ドロップハンドルのツアー車で遠征するのもまた楽しいなと感じました。MTBだけでなく、もっとこの自転車にも乗ってやらねば...

 

おまけ。

真っ直ぐ行ったら茂みなんですが...。

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更新が...遅れてます

先日(9/3-5)も、乗鞍スカイラインと濁河スカイラインへツーリング車でツアーに行ったくらいに頻繁に自転車に乗っているんですが、色々と情報量の多い記事の執筆(執筆と言う程の中身はありませんが)がたまってきております...。

しかも今は謹慎中の身で、夜と早朝 の勤務で1セットの旅館バイト8連勤の真っ只中でございます。

夕方~夜に働き、22時には寝て、朝5時に起床して早朝も働き、日中は研究室で修士論文の一部を書くという毎日で更新が滞っております。

 

しかも、このような一見して健康的(実態は寝不足気味)な連勤生活を送る覚悟を決めた、メンタル的な引き金を引いた事象として、MTBのBBシェルのネジ山を誤って破壊してしまったということが挙げられます。

9/6にMTBのBBを交換する作業をした際に、あろうことか左のBBを斜めに突っ込んだ上で強引にねじ込んでしまい、それがもとでバリが出てフレームのBBシェルのネジ山が逝ってしまいました...。

実は過去にも、左と右を間違えて突っ込むというミスをしており、ネジ山の向きがおかしな感じになって、斜めに入りやすくなっていました。

完膚無きまでに自分のミス、もとい整備力の低さ、不注意、横着な性格などが祟り、夏休みの度重なる信州ツーリングでいたく金欠な身で新しいフレームを購入することが現実的になり絶望しかけましたが、明雅屋さんのメカニックの松永さんによる大手術のおかげで、現在BBシェルのネジ山は徐々に復活してきております。

思えば、愛車のMTBにとって最大の敵が、落車によるフレームへのダメージではなく、持ち主の整備力の低さだったとは皮肉と言わざるを得ません。

で、修理費を賄うことと、こうしたことを引き起こした自分の性格上の全ての欠点を正し、もう一度ネジを締め直し鍛え直すことを目的にバイト8連勤を「謹慎期間」として自身に課しております。

 

謹慎期間が明けたら、また自転車に乗って、記事も更新していきますので宜しくお願いします。

 

9/2 朝ライド(S敷ヶ岳作業用林道ピストン、F見坂チャレンジ、E坂峠~MKゴエ)

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この日は大森集落周辺の登りチャレンジ坂群へ最終チャレンジを仕掛けに出掛けた。

途中で見た景色が秋っぽかったのでパシャリ。

 

前回のチャレンジhttp://xalakawa.hatenablog.com/entry/2017/06/20/220826ではボコボコにされたS敷ヶ岳作業用林道とF見坂へリベンジをするのが目的でもある。

 

[S敷ヶ岳作業用林道]

H谷林道を150upくらいしたところに分岐があるが、写真において左の本線と比べて、右の作業用林道は入り口から壁のような斜度であることが写真からお分かりいただけると思う。

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前回チャレンジした時は、この入り口すら足をつかずに登ることが出来ず敗退したが、今回は何回かチャレンジした結果、小鹿のようにプルプルしながらもなんとか足をつかずに入り口は突破できた。が、その先に1本の倒木が...。

倒木を越えてからも気が抜けない登りが続くが、乗車不可能というレベルではない。

最終的に倒木から先は1箇所、再発進不可能な場所で足をついて20mほど押した以外は、どのセクションも足をついても何度かチャレンジしたら乗っていけた。

終点の反射板まで着いてからまた来た道を降りる。

この林道自体は250upくらいで稜線まで上れて、最初の1本の倒木さえ無ければチャレンジ坂林道としてかなり価値があると思う。が、この日のチャレンジで、この林道を入り口から足つき0で登りきるのは、現実的に可能な範囲だが非常に難しいという感触を得た。足つき0で登り切ることの難しさで言えば、京都でも最難クラスの林道であろう。

今回敗退したがあまり悔しくは無く、たぶんもう挑戦には来ないと思う...。

 

[F見坂]

お次は前回仕留め損ねたF見坂へ。

この坂は距離は短いが最急勾配区間のライン取りが難しい。

写真は、最急勾配区間を上から見下ろしたものだが、これでは難しさは全然伝わらないだろう...

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ダート区間入り口から登りチャレンジスタートだが、失敗の連続。

6回目くらいで最急勾配区間を突破し、浮かれていたら、峠直前の最後の九十九のカーブでホイールを石に取られてあっという間に足つき。

チャレンジ坂を登り続けて「あとちょっとで足つき0で登りきれる」という状態から、足をついてしまうまでの間はほんの一瞬の出来事だ。

数分、数十秒前まで全力で頑張ってきた自分の今までの努力が一瞬で水の泡になってしまう、まさに紙一重の世界であることをいつも思い知らされる。

こういう、「あとちょっとで足をつかずに登りきれる」ところで「あ、うわぁーーー」と思わず声を上げて足をついてしまったら、いつも一瞬で地面を蹴ってペダリングを再開し、何事もなかったのように漕ぎ始める。状況を受け入れたくないのと、あまりに一瞬の出来事なので混乱しているというのもある。そして、漕ぐごとに、チャレンジに失敗したことを噛み締め始めるのである。

チャレンジ坂の終点直前で足をつくことは少なくなく、後悔も非常に大きい。

この日も、「最後こそ肝心だぞー、しかも大き目の石がゴロゴロしてる路面のヘアピンなんて前輪を掬われてバランス崩しやすいから超注意だぞー」と思ってた矢先に、まさに思ってた通りにバランスを崩してしまったのだから悔しすぎる。

てか29erのようにホイールが大径になるほど、小回りが利きにくくなるから、こういうガレた路面のヘアピンターンでは倒れやすくなるのでは...とも思った。

これを「ほぼチャレンジ成功」として逃げようかとも思ったけど、今年の2月くらいにOHトレイルの鉄塔~山頂までのチャレンジ登りで、山頂直前で足をついてもめげずにトライし直して遂にチャレンジを成功させた当時の自分に向ける顔が無いということで、トライし直した。

で、9回目くらいのチャレンジで、ようやくF見坂大森側のチャレンジを成功させた。

距離は短いにも関わらず、T呑峠大森側のチャレンジ並みにハードだった...。

その後はE坂峠(大森側のトレイル区間は前回来たときよりも乗りやすくなっていた)からMKゴエへ。

先々週に顧問さんがメンテしてくださったMKトレイルは走りやすかった。

後半の分岐から先のチャレンジ区間からは荒れ始め、特にゴエトレイルは最近入る人が少ないのか、荒れ放題な感じだった。

またメンテライドに来なくては...。

そうそう、ゴエトレイルでは、2つ目のチャレンジ坂を終えた先の束の間の下りで、アイウェアから見えなかった(正確には認識が遅れた)、トレイルに張り出た長い枯れ枝にぶつかって、その反動で明後日の方向に軌道変更しトレイル脇の木に正面衝突した。

メットをしていたのが幸いだった。

最近はトレイルでは「路面情報を最大限得たい」ということで、視界が暗くなるアイウェアはせずに下っていたが、この日はクモの巣が多すぎたのでアイウェアをしてみようかと思い立った矢先だった。

荒れたトレイルを走るにはやはり肉眼で慎重に下るべきだった。

 

MKトレイルではパンクもしたし、この日のライドの後半はちょっとグダグダな感じだった。色々反省。

 

 

 

 

8/31 朝ライド(花背峠~O見尾根~AMG)

信州に高地MTBトレーニングのような形で1週間程度走るツーリングに出掛けており、その間ずっとリュックを背負っていたせいか、リュック無しで走ると羽が生えたかのように身軽に感じる。

前日の8/30に18切符で一日かけて神奈川の実家から帰ってきた翌日ではあったけど、これで花背を走ったらどんなタイムが出るのだろうということで午前中に花背を登ってきた。

まず峠ふもとバス転回所までのアプローチで、すごくペダリングが安定してきていることを実感。

そして肝心な峠の登りは、限界に近いが堅実なペースでゴリゴリ、モリモリと進めて、「これ21分台いけるぞ!」と思うくらいのペースで登れた...はずだった。

「ツアーに出掛けると当たり前だけど筋力、持久力つくよなー」と、毎日1日中走り続けるツーリングのトレーニング効果にほくそ笑みながら、後悔が無いように全力でゴール。

がしかし、タイムは22分54秒で7月1日のタイムから30秒近くも遅くなっていた!!

 

タイム計測したスマホのストップウォッチが壊れたんじゃないかと疑いたくなるくらいだった。すごくいいペースで登れてた気がしたんだけどな...。

ツーリングに行くだけでは持久力はついても瞬発力はつかないようです。

あと、7月に全然自転車に乗らなかったのもまだ尾を引いているようだ...。

 

その後O見尾根へ。序盤の稜線区間は一部のヌタ場が深く、また後半が大きな石で河原のようにガレガレになっていて、ライン取りすら覚束なかった。信州では見たことがなかったタイプの、攻略が難しいガレ方だった。

 

そしてAMGトレイルへ。

ドライコンディションだと、すごく落ち着いて一つ一つのラインを吟味しながら下れることを実感。サスが壊れているのもあるけど、最近は、「いかに速く下るか」ではなく、いかに美しいラインで、スムーズに、急なブレーキングを少なくして「流水の動き」で下れるかに重点を置いている。リアタイヤのノブはかなり磨り減っているけど、ドライコンディションだとちゃんとグリップしてくれるのが嬉しい。

あと、AMGトレイルの登りも、登り返しは2つ3つを除いて、ほぼ全てが乗車したまま突破できることを今日のライドで確認した。

根っこまみれの登りはAMGトレイルでは避けては通れないが、うまいラインで「根っこと対話する感じで」29erでモリモリ登れば意外にも攻略できる登りがかなり多い。

タイプとしてはKRT東に近いが、AMGトレイルの方が総合的に見て難しいのではないか。逆に、根っこといかに仲良くやるかについてのスキルアップコースのように見えるようになり、AMGトレイルがお気に入りになった。

 

8/22~28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 6日目(川上村~三国峠~奥秩父林道~十文字峠尾根~大滝村~御岳山林道~秩父)

信州ステージ最終日のこの日(28日)は川上村での寂しいソロ野宿からの寂しいソロ奥秩父林道(廃道)という、寂しさに加えて未知数な道路状況、熊との遭遇の危険性など、不安と緊張感あるスタートだった。

3年前の9月に川上村に来た時は、防寒装備をなめた状態で川上村ソロ野宿して、寒さに大いに苦しめられた。

3年後の今回も防寒装備について進展は無く、むしろ軽量化で一層削ってしまった。

事前に寒さを覚悟していただけに3年前程の精神的ダメージは無かったが、睡眠不足であることに変わりは無かった。

同様に警戒していたザトウムシの襲撃は今回は無かった。

 

朝イチで三国峠を上る。3年前はガスガスだったが、今回は穏やかに晴れて景色は素晴らしかった。

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続いて、今年に入ってからずっと通行止め状態の中津川林道を下ったが、3年前に上った時と比較にならないくらい荒れていた。復旧作業車も入らず放置されている感じで、このまま廃道にならないことを祈るばかりだ。

400downほどしたところにある、有名な林道立体交差地点に到着。ここから奥秩父林道に入る。

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「通行止めの林道の中で分かれている万年通行止め状態の林道」という、廃道というビジョンしか見えない奥秩父林道。しかもクマ目撃事例多数、奥秩父の原生林という僻地の中の一本道をソロで登る。寂しさ以上に色々と緊張した。

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途中、何箇所か押しでないと突破出来ない崩落があった。そうした箇所は決まって「落石注意」の看板があって、写真には取り損ねたが一部の看板は落石に埋まり、あるいはへし折られ、危険性を身を以って体現していた。

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後半、展望が良い箇所から断崖絶壁の斜面をトラバースする。そのトラバースセクションが終わったところに、十文字峠尾根へ行く登山道がついていた。

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秩父林道はこの先にも続いており、十文字尾根に乗ったところで終点を迎えるが、この登山道分岐より先の奥秩父林道は崩壊が今までの比ではないほど多く、しかも危険な箇所が多いらしいので、この登山道を使って尾根まで行かなくてはならない。

だがこの登山道は、「山と高原」の地図では赤い破線表記で、しかも十文字峠尾根から奥秩父林道に降りて歩いて下るという行程。自分のように、MTBで奥秩父林道を詰めて尾根に登る人くらいしか需要は無さそうで道の状態を不安視していたが、実際にはそんな不安は杞憂だった。

登山道はかなりよく整備されており、100upほど担いであっさり十文字峠尾根に着いた。十文字峠小屋などの有志の方が、この道もついでに整備されているのだろうか。

あとはよく踏まれた、13kmの長い尾根道を自転車と共に歩いて、最後6km800downほどの超絶ノリノリトレイルをダウンヒルするだけだ。

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「2里観音まではほとんど乗車できない」という事前情報を掴んでいたが、京都で鍛えた乗車テクと、軽量化した装備の両方があれば、2里観音までの間にも思ったより乗車できる箇所はあった。

尾根道の途中で、自分が途中で別れた奥秩父林道の成れの果てに合流。

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標高1800m程の鞍部まで登り詰める、壮大な規模な林道であった。この道が現役だった時代に、ここまで車が来ていたと思うと胸が熱くなる。

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道にコケの生えたヒノキやツガの原生林を走っていると、ふと昨夏に訪れたウィスラーのトレイルを思い出す。

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2里観音の手前に、この尾根道で唯一の難所らしい難所があった。が、ソロでも普通に突破できた。

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大展望の「のぞき岩」。この先、白泰山をトラバースし終えて尾根に再び乗ったら、ノリノリのダウンヒルが始まる。

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乗車率100%で楽しさしか無い。

信州ツーリングのフィナーレにふさわしい最高のダウンヒルだった。途中で1箇所、林道に合流したが、その先のトレイル分断区間もしっかり走り切って、十文字峠尾根を完走(十文字峠を経由していないので正確には完走ではないが)。奥秩父林道途中から登山道に入って、尾根に登り詰めた時が8時45分頃で、トレイル出口に着いたのが12時ちょうどだったので、コースタイムの半分程度の3時間弱で12-3kmのトレイルを走りきれた。

思えば、かのウィスラー最長トレイル「Comfortably Numb」は17.6kmということで、この長丁場の十文字峠尾根+5kmもあるのかと思うと、改めてその長さに恐れ入る。Comfortably Numbは全部乗れるのに対して、十文字峠尾根は最後の一連のダウンヒルまでは押しばかりなので、しんどさなどの比較は出来ないかもしれないが。

 

今まで走ってきた尾根道は中山道の裏街道であったらしく、かつての秩父側の関所があったという栃元集落を通って舗装路を下った。

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下りきって道の駅大滝温泉に着いて休憩したら13時過ぎ。このまま秩父駅から輪行するにはまだ少し早いかなということで、関東甲信越マップルで「絶景林道」としてオススメされている林道御岳山線へ突入。

最初は斜度15%超のキツい坂。だが、京都にはこんな坂はいくらでもあるし、何より軽装ツーリングの格好なので、そこまで苦しまずに突破。

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ダートに入ってから、ピークと思しき場所までは走りやすめのダート。所々、砂利深い場所があるがモリモリ漕げばどうということは無い。景色も良好で天気も良く、楽しいヒルクライムだった。

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その後の下りはガレガレ。通行止め扱いされていても全くおかしくないが、下りきった所には特に通行止め表記は無く、一般開放されている林道としては最凶クラスのガレっぷりだった(昨年10月に通った、南紀のイタツゴ奥千丈林道をも凌駕するガレ具合だったと思う)。だが、この下りはガレガレだが29erなら構わずブッ飛ばせるという、29erの威力を最大限発揮できる、まさに29erMTBの引き立て役とも言える林道だった。

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あとは国道を流して秩父市街へ。

温泉に入って、帰宅ラッシュをすり抜ける時間帯に横浜市内の実家へ帰った。

本当は実家で2泊くらいしてから、MTBツーリング北関東ステージに移行して、もう4日ほど走る予定だったのだが、あいにくの悪天候により来年以降に延期。

29日は実家でゆっくりして、30日に帰京した。

大学4年生の時に「今後もう2度とすることは無いだろう」と思っていた、18切符で東海道線8時間輪行での帰京。

 

ほとんどの期間ソロだったけど、行きたかったオフロードを攻略しまくった有意義なツーリングでした。寂しさを克服する精神力も幾らかはついたかも...。

 

あとは新装備のインプレを。

今回はBlackBurnの大容量シートパックを実戦投入してみたので結果報告。

自分のようなハードなオフロードツーリングをする人間には、このシートパックは幾分使いづらかった。

シートポストとシートパックを固定するマジックテープ(なぜ、丈夫なバックル式では無いのかと疑問に思う)が振動で簡単に外れてしまい、ペダリングする脚にズレたシートパックが干渉した。

トレイルセクションではサドルを下げるとシートパックがタイヤに干渉し、逆にサドルを上げたまま下ろうとすると、腰を引いた時に尻に当たる。

そのため6日目の十文字峠尾根では、担ぎ始めからトレイル出口までの間は、

苦肉の策としてシートパックをザックに外付けして走った。

海外の幾つかのMTBツーリング動画

https://www.youtube.com/watch?v=geHAsfaUngE

https://www.youtube.com/watch?v=upZJpGrppJA

を見ると、途上国などの僻地を数日かけて走る企画などで、こうしたタイプのシートパックが普通に使われている。

彼らは、こうしたトラブルに悩まされなかったのだろうか?

自分のパッキングの仕方が悪いという可能性も大いにあるので、今後、MTBツーリングでこのシートパックをどうパッキングしたらストレスが少なく済むのか研究していきたい。1.2諭吉くらいしたから簡単には手放したくないし...

 

8/22~28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 5日目(小諸~鹿曲川林道~大河原峠林道~八ヶ岳林道~南八ヶ岳林道~川上村)

この日は自転車部の大OBのヒデさん(04入学)とデュエット。ここまでの5日間ソロだっただけに、一緒に話しながら登れる人(and楽しさを共有できる人)がいるというだけでも大変ありがたく幸せだ。

昨日の夜に浅科の道の駅で合流。出会うなり、嬉しくて矢継ぎ早に色々と一方的に話してしまい、「数日間ソロツアーをしただけでこんなにもコミュ障になってしまうのか」と、冷静になってから自分でも驚いた。

思えば、誰とも喋らなさ過ぎて、コンビニの店員さんとの「お箸おつけしますか」程度の会話でも、相手が話し始めたところにこちらから被せる感じに話してしまって、ぎこちない時間が過ぎたりと、一人ぼっちで誰とも話さずに旅をすることの負の側面を感じてしまった。

小諸から八ヶ岳を、廃道になりかけの林道を使って真っ直ぐ縦断して川上村まで行くのがこの日の行程。

朝5時出発でまずは鹿曲川林道へ。

 

<鹿曲川林道>

「山さ行がねが」で紹介されていた、一部廃道化した元有料道路。

盛夏のため、レポートで見た感じよりも草が生い茂っており、一層廃れた感じの印象を受けた。

路面状況も悪く、亀裂や落石がたくさんある場所もあったが、そこは29erのMTBの真価を発揮してトレイルで使うようなテクを発揮しまくり、乗車したまま障害物を突破。

こういう時、京都周辺の山でせっせと修行してきた成果を遠征先で応用・発揮できることに喜びを感じてしまう。

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ただ、落石が多い場所も幾つかの石が人為的にのけられて道が作られており、見た目に反して乗車したままの突破も比較的容易だった。

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廃道区間終盤には、路肩に滝があるという見所スポットも。

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どれくらいの区間が実質的な廃道になっているのか分からずに突入したが、廃道区間ではMTBならばほとんどが乗車したまま攻略でき、タイムロスなくあっさりと終点に辿り付いた。路面のアトラクションあり、見所ありと、鹿曲川林道は廃道初心者にも自信を持ってオススメできる道である。

林道終点から始まる別荘地帯を登り、標高2030mの大河原峠直前で、今度は大河原峠林道に入る。

この林道は、一部区間が標高2000mを越えるダート林道である。

序盤は超快適なダート。

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途中で、左折して八千穂に降りるか直進して大河原峠林道を終点まで行くかの分岐が分かれているが、直進する本道の入り口が通行止めの廃道状態になっていて少し焦った。

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こんな感じの笹薮を漕ぎ漕ぎすること数百メートルで道が開けてきたのでホッとした。

これが数キロにわたって続くようだったら、八千穂方面に迂回して降りていたことだろう...。

藪セクションが終わった途端、一気に景色が開ける。

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さながら北関東の超有名廃道の塩那道路のようだ(行ったことないけど)。

大きな岩がゴロゴロしており、これまたアトラクションポイントの高いダートだ。

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後半は赤ん坊の頭くらいの大きさの岩がゴロゴロする、河原か川底のようなダートに。

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これまた、北関東の有名な廃道ダート「鎌房林道」のようだ(行ったことないけど)。

アトラクションポイント高すぎて超楽しい。

この、大河原峠林道の一連の廃道セクションが終わると、今度は2車線はある幅広超快適ダートダウンに。

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下りきったところでR299に合流。いやはや大河原峠林道、大変おいしゅうございました。

ちなみにヒデさんのフルリジッドMTBのフロントギアは凄いことになってます。

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自転車のコンポはフルXTRで、なおかつ、フロントのアウターは、XTRのアウターチェーンリングの歯をグラインダーで惜しげもなく削り去って作ったバッシュガードという代物。フロントディレイラーは無く、停車してチェーンを直接持って動かすことで前変速をする。

そもそもこの超軽量MTBは担ぎ目的で組まれたもので、ヒデさんの4つ上の先輩のMさんから譲り受けたもの。これくらい年上のOBの方々の持つ自転車は、長年の自転車ツーリング経験に基づくこだわりが凝縮されていますが、たまに常識では考えられないようなパーツ使いがされているので、見ていて大変興味深いです。

R299を少し登ってから、八ヶ岳林道~南八ヶ岳林道へ。

八ヶ岳林道はほぼ舗装路でアップダウンの繰り返し。

南八ヶ岳林道は、最高所が1900mをかすめるくらいの高所林道。

八ヶ岳林道の途中から分岐しており、最高所までの200upほどの区間は乾いた砂利深い路面という走りにくいコンディション。

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ピークと思しき場所を下った先に、大湧水地帯が。

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あたりの原生林の雰囲気とマッチしており、ミネラルウォーターのCMにも使えそうなロケーションだった。

あと、崩れかかった崖の写真。

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あとは砂利深いダートを、29erMTBで楽しくかっ飛ばして終了。

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朝5時出発で14時には野辺山駅に着き、とても良い「信州での山遊び日和」な一日だった。

ここでヒデさんとは別れ、また一人になった。

寂しさに耐えながら、今ツアーで最も寒い夜になるであろう川上村でソロ野宿をするという、精神的な試練を迎えることになり、川上村に着いた時はちょっとブルーだった。

 

これにて5日目は終了。

 

 

おまけ。

川上村で開けたキャベツ畑沿いの道から、集落内のメインストリートに行く際に、GoogleMapに従って迂回せずに最短距離でメインストリートに合流できる近道を選んで下ってたら、気付いたら廃道になっていた...。

距離も長くは無かったので、藪こぎして突破しましたが、全く予期せぬアトラクションでした。

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8/22~28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 4日目(別所温泉、上田市観光~小諸)

朝8時くらいまで雨が降っていたので道の駅で雨宿り。

雨が上がった途端に晴れ始めた。

この日は日中は別所温泉上田市街を観光して、午後に小諸まで走って、社会人で自転車部の大先輩であり、東京在住のヒデさんと合流するという流れだった。

木曜くらいに「日曜日に八ヶ岳の廃林道群を走るんですがー」と打診して、すぐに参加を表明下さり、1日だが寂しいソロツアー脱却が叶うことになり本当に嬉しかった。

 

さて、9年前に家族旅行で訪れた別所温泉は、また見え方が色々と違って、過去の記憶と照らし合わせながら新しい発見をするという過程が面白かった。

上田城についても然り。

上田は母方の家系のゆかりのある場所で、9年ぶりに再訪して「自分はこの街が好きだ」と確信した。

 

上田は今後も、定期的に訪れ続けるだろう...。

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別所温泉周辺をゆっくり散策している時、大学1年生以来に「日本の田舎の夏」をゆっくりと噛み締める時間を持てていることに気付いた。

大学2年生~M1の間は、夏は海外に行ってたり、勉強のために京都に缶詰になってたり、8月の天気がクソ悪くて田舎に行けなかったりだったからなぁ...。

心の洗濯が出来た時間でした。