トレイルライド日記

自分で計画した行程に基づいて、全国のトレイルやダートへ遠征に行くことが好きです。

ENS 2021 #1 富士見高原レポート

めっちゃ今更ですが、今年の4月のエンデューロに初めて出たときのレポートを上げます。
だいぶ前に書き上げたものの、放置してるのを勿体無いと思ったので…


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【きっかけ】
MTBに本格的に乗り始めて7年目、ようやく「自分の下り系走力はMTBerの中でどれくらいの位置づけなのか?」を知りたくなった。
国内の下り系レースを調べると、エンデューロというイベントはダウンヒルバイクでなくても走れるようだ。
自分は100mmストロークのXCハードテールで日々のトレイルライドのみならず、オフロードツーリング、アドベンチャートレイル、廃道探索、たまにゲレンデも行く。
オールラウンドにこなすのが楽しくて、エンデューロに向いてないバイクと言われてもやってみたい。
実は学生時代からエンデューロの存在自体は知っていたが、エントリーフィー(9000円)がちょっと金銭的になぁ、とか思ってた。
でももう社会人になったんだし、いまさら局所的に学生の金銭感覚を引き摺ってもダメだと思い直してのエントリーした。

【機材】
フレーム:Specialized Crave Comp 29(2014)
フォーク:Rock Shox Reba(100mm)
駆動系:前3sp×後10sp、シマノ
前20-40T
後11-36T
RD:SLX(スタビライザー無し)
ブレーキ:SLX
ホイール:前シマノ完組MT620 15mmBOOST
後手組(リム:Mavic ハブ:シマノ、9mmQR)
タイヤ:Maxxis Ardent skin wall 29×2.25
ペダル:Chromag Contact

【日程】
ENS ♯1 @富士見高原
2021/4/18

【結果】
ハードテール部門 6/24  
Cクラス 6/75  

【レポート】
土曜は試走日、日曜が本戦。
本来は土曜入りして試走し、道の駅で野宿する予定だったが、土曜はあいにくの雨。しかも気温ヒトケタ。
雨試走で風邪引いたらアレだし、雨の道の駅野宿も不幸の塊なので、急遽 駅前の宿を確保。
素泊まり12000円は痛かったが、土曜に自走る必要無くなったので鈍行で小淵沢に向かい、宿でゆっくりした。

日曜は快晴。
クリスタルがざイザーのラベルのように、残雪を被った甲斐駒ヶ岳にテンションが上がる。
ピリッと引き締まる冷たい空気を感じながら、
小淵沢周辺の個人的に知っているトレイルを3kmほど走ってウォームアップし、会場まで自走。
受付を済ませ、3つのステージを試走した。
8時15分〜9時までの45分が試走を許された時間と認識していたので、リエゾン区間も含めて飛ばし気味に走った。
S1、最初のコーナーでいきなり大スリップして脚つき。フツーに難しい。
前日の雨で極めてマッディーで、久しく走っていないコンディションだ。
おっかなびっくりで下っていく。
スキー場のゲレンデを横断する区間には残雪が。前日走った人たちの轍が雪の上に無数にあったのでトレースする。が、スピードに乗って残雪に乗り上げた瞬間、かき氷の表面のような雪で軌道が定まらず足をついた。ここは雪を避けて走った方が無難と判断。
ゲレンデから一瞬シングルトラックに復帰するセクションは僅かながら急な登り。ドライなら勢いで漕がずに登れそうだが、前日の雨でヌルついていて、選べるラインが制限されていた。
S2は中盤から微ダウンの鬼漕ぎセクション。
ジェットコースターのようなアップダウンを挟み、いずれも極小点はヌタ場となっている。前輪が泥にハマって、咄嗟に足をついてリカバーすること数回。ヒヤヒヤもので、フラペで来てよかった。
余談だが、咄嗟に足をつく直接、脳の真ん中から下方に向けビビッと強い信号が入る感じがしているが、皆さんもそうだろうか。
S3は短いカッ飛びトレイル。終盤以外は特にテクニカルな箇所ないが、序盤に大きめの石が何個か配置されている箇所はリム打ちパンクしないよう抑えめのスピードで走るようにした。

一通り試走して、S3だけもう一回走ったところで9時になった。
ここからコールアップ(スタート地点で自己紹介)の10時55分までやることが無い。
ソロでしかも輪行なので、周りのように仲間と暖かい車でダベることはできず、建物に逃げ込む。ベンチ類が無かったので寒い中立ったまま時間を潰した。

いよいよ本番。
初めてのエンデューロスタートに多少緊張。
S1 最初のコーナーを慎重にインした。あれっ…試走の時よりグリップするぞ…?
当日試走や先行してスタートしたライダーの無数の轍が踏み固めてくれたようだ。
もうちょい攻めたインをすれば良かったと思いつつ、淡々と下る。
ゲレンデの雪は避けて通ったが、その後のメインラインへの復帰が上手く行ったと言えず、今考えるとそのまま突っ込んだ方が良かった。
懸念していたシングルトラックへの復帰箇所は登りこそ上手く行ったが、登った先のテーブルトップにある狭い右コーナーでライン取りを誤った。結果、ハンドルバーと右太ももがイン側の木に激突。落車こそしなかったが、速度0になって足をついてしまった。今考えるとあれは非常にもったいなかった。

その後、土を撒き散らしながらジグザクのマッディーなゲレンデを下ってゴール。

S2 鬼漕ぎの時、太ももに乳酸が溜まっているのを感じた。朝のウォームアップも含めて短時間に集中的に走り込んだのと、S1で木に激突したためだろう。
まだ踏めるはずなのに!もどかしさを感じながらも、例によって安全思考でリミッターは外せず、途中から漕ぐのをやめて惰性で下った。こうした鬼漕ぎセクションが設けられている点こそ、ダウンヒルレースとエンデューロの違いなのだろう。

S3 大きな失敗は無かったと思う。ドロップオフの入射を誤ったが、とっさのライン変更でリカバーできた。

【反省】
密かに表彰台を狙っていたが甘くなかった。ちなみにCクラス5位とは0.6秒差、4位とは2.5秒差。久しく忘れていた「1秒に執着する感覚」。めっちゃ悔しい。
S1で木にぶつかってなかったらなぁと思うが後の祭り。4位5位の選手もまた「あのミスが無かったらなぁ」等あるはず。自分だけミスらなかった並行世界を想像して悔やんでも仕方がない。
自分のタイム周辺の順位は0.5〜1秒刻みの団子状態で、一回でも転倒やメカトラがあったら終わっていただろう。
エンデューロは1秒を削り出すスポーツだと認識した。
そして、1秒の悔しさを味わうのは学生時代の花背TT以来で、良い刺激になった。

今後に備えて

1.当日試走はほどほどにして脚力温存
2.試走時と本番はコンディション違うと割り切る