トレイルライド日記

元・京都の某大学理系院生で、2018春から関東でサラリーマンをやっておりますMTB好きの生活記録です。MTBは29erのXCバイク(2018年6月まで:Scott Scale 940 2013 2018年8月移行:Rocky Mountain TrailHead 940 2017)しか持っていません。MTBはメカいじりよりも、乗り倒すことが好きです。体育会サイクリング部出身で、色々なトレイルやダートに遠征に行くことが特に好きです。

8/12-14 飯田拠点古道ライド(M坂峠、網掛峠、N野峠、小川路峠、T代峠、G楽峠、小和田駅突入)

今夏2弾目の信州ライドへ。

 

昨年の11月に、中津川駅まで輪行したにも関わらず体調不良(というかメンタルの弱さ)で挫け未遂に終わった、飯田を拠点に周囲の古道を走りまくるツアーへ1年越しでリベンジ。

昨年は中津川駅からのナイトランで、思ったより長い距離を走らされて寒い中で汗をかいてしまった反省を活かし、輪行先は道の駅最寄の中央線坂下駅をチョイス。8/11に中央線坂下駅まで輪行して、道の駅きりら坂下で仮眠してから、飯田遠征ライドが始まった。

 

[8月12日]

12日は出発直後にいきなり雨に降られ、消防団の小屋の軒下で1時間ほど雨宿り。雨が止んだところで再出発した。雨は降っていないが止んで間もない状態の山道を1000upしてM坂峠まで舗装路で登った。山に入ると降雨量は限りなく0に近いが、まるで一瞬前に雨が止んだかのような感じで湿気MAX。そういえば3年前に登った時も雨で天気悪かったな...。

先週の長野ライド以降、信州で「とりあえずMTBで1000up」を当たり前のようにこなせるようになってきた。

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<M坂峠東のトレイル>

1000upして標高1570mのM坂峠に到着。そして今回の遠征の目的である、東側のトレイルを下った。

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序盤はテクニカルなセクションが何箇所かありチャレンジ精神を刺激され、本格的な下りが始まってからは超絶ノリノリ。途中で一箇所分岐があったが、地形図から判断して下りやすそうな西側のトラバースコースを下った。

いきなりとても楽しい500downで最高だった。

下ったら晴れてきたので、さらにやる気が出る。

 

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<網掛峠>

お次はM坂峠に続く旧東山道の網掛峠へ。

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入口が若干分かりづらかったが、沢を渡って担ぎ開始。

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軽量化した装備とはいえ、野宿道具を詰めた小ザックはやはり軽くはなく、担ぎはかなりしんどく感じられた。京都でなら、頑張って乗車したまま登れるような、長めで勾配がキツ過ぎない絶好のチャレンジ坂も、この重さの物を背負って登ろうとすると体力の消耗が尋常でないので、悔しいがプッシングで登った。

7月に全然乗ってなかったので明らかに体力が落ちてて、後半は担ぎすらしんどく押してばかりだった。

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網掛峠は思ったよりしっとりと雰囲気が良い峠で、それを反対側のトレイルで下って(せいぜい100downくらいか?)舗装路に合流してから昼神方面へ。

 

<N野峠>

清内路集落から今度はN野峠を目指す。

道中で国道の旧道としてものすごい掘割を見つけた。

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事前情報無くこういうものを見つけてしまうと思わず興奮してしまう。

 

 

N野峠は、峠の近くまで舗装林道が伸びていたが、1.5kmのトレイルの登りが非常に辛かった。古道なので勾配もキツ過ぎる訳ではなく、単純に体力無くてバテてるからですが。

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そしてこの峠の雰囲気が最高で、飯田山本の市街地だけでなく中央アルプス方面を一望できた。

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さらに、この東側の下りが、「これ無料でいいんですか?」というくらいMTBの走行に向いたトレイルで、バームなんかもあちこちにあり、傾斜も緩く、文句無しのダウンヒルだった。事前情報が少なく、ましてやMTBで下った記録も全然無いトレイルだっただけに、あまりの走りやすさと楽しさに驚愕でした。実は飯田のMTBライダーが秘かにホームコースにしている説あります。

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これで計3本の古道トレイルに行ってから、今回の遠征初の試みとして、明日の拠点となる飯田のビジネスホテル兼温泉へチェックイン。

飯田市街は道の駅が無く野宿しにくいのと、荷物を預かってくれる環境が欲しいということが、ビジネスホテルを選んだ理由である。

長野ライドに行った時、スタート兼ゴールの駐車場の車の中に不要な装備を全部放り込んで、普段の京都でのライド装備+多めの水だけで、スケールの大きな信州の1日トレイルライドを楽しめた。拠点を設けてそこに荷物をデポって軽量化することで一層攻めた行程を遠征先でこなせることに気づいたので、今回はこういう手法をとってみた。

ビジネスホテルの自室で過ごす自由な時間は大好きなので、寛いでこの日は終了。

 

[8月13日]

朝6時出発で、いらない装備をデカいY'sRoadの袋に詰めてチェックアウト際にフロントに預け、いざ出発。

まずは南下してまた「とりあえず1000up」して、標高1642mの国道分断区間の小川路峠を目指す。

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<小川路峠>

この峠は国道256号の分断区間で、3年前の11月にシクロ+ザックのフル装ツーリングスタイルで東から西へ担ぎ越えたことがあった。が、MTBの機動性を味わった今は、このトレイルを乗って下りたいということで今回の行程に入れた。

標高1200mくらいから車道区間が終わりトレイルの押し担ぎになる。途中からガスガスで止まると寒かった。

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勾配は緩いので、押しだけでかなりの区間をいけた。

そして9時50分頃に峠に到着し、遠山郷側へダウンヒル

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濡れた落ち葉が滑りやすかったが、タイトなつづらをホイールを滑らせながら下り、乗車率100%近くで林道伊藤線へ合流。以前はふもとからこの林道を登ってきたのだが、今回はこれをただ下るのもなァということで、トレイルの林道分断区間(この区間も国道256号である)を下ることにした。

この分断区間は乗車率10%程度に荒れており、トゲのある植物が茂るヤブ漕ぎなど不快な区間が多かった。

終盤で若干グダグダ感あった状態で小川路峠越えwithMTBは終了。

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<T代峠>

遠山郷の少し北の集落を500upした標高1200mの場所に、小嵐神社という山奥の神社があり、実はそこから、地形図にも載っていないT代峠越え(千遠線)という古道がある。小嵐神社から250upほど担いだ、標高1450mほどの場所に峠があり、そこから万古(ま●こではなく、ばんこと読むらしい)渓谷の唐沢の滝付近まで延々斜面をトラバースする古道である。

小嵐神社は立地的に興味があるし、そのはるか北にあるように感じられる、奥山の滝に抜けられる古道というのは、自分の興味をかき立てるのに十分だった。

ふもとの集落から小嵐神社に向けて、完全1車線の林道(しかも割りとすぐにダート化)を500up。集落が終わったあたりから全く予告無くダートになったけど、これがふもとの集落で案内のあった、神社への車道ルートである。

この登りで500upがさほど苦痛でないと感じられたことに成長を感じた。

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小嵐神社をスピードお参りしてから、いざT代峠へ。

入り口には「T代峠入り口」という看板があるが、登ってみると心細い山道が続く。

が、テープもたくさんあって踏み跡も割りとハッキリしているので迷うことはなかった。

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途中で尾根に乗る箇所が小嵐峠で、そこで休憩しようとしたら大量のアブの襲来に遭ったので休憩も地図読みもろくに出来ないまま先を急ぐことに。

小嵐峠から先は斜面のトラバース区間が続くが、一部区間は乗車できた。

そして13時40分くらいにT代峠に到着。

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標高は1460mくらいか。

峠には自分が上ってきた南側とは反対側からカウントした三十三番目の観音様像が。

そういえば小嵐神社から峠までの区間で、古道らしい構造物は一つも無かったな。

この峠の北側は、千代などの集落の方々が、埋没した三十三観音を探して設置をされたという情報と、8-9年前の情報にはなるが、T代側の集落の方々と遠山郷側の集落の方々が峠で落ち合って峠でBBQをした情報などをネットで発見していた。しかもこの交流会には子供も参加していたようで、そうした情報を総合して「峠の北側は観音様像が区間ごとに設置される力の入れようで、しかも子供も来れるコース→情報の少ない南側の道よりも歩きやすいのでは?」という推測を立てていたので、峠に到着した時点でかなりホッとしていた。

が、この 推測は大いに甘かった。

峠の北側も斜面を延々と4kmほど、細かい山襞に合わせてトラバースし続けるのだが...

山襞を巻くたびに遭遇する谷(専門用語で言うと一次谷やゼロ次谷)で道が悉く崩落しており、危険箇所のオンパレードだった。

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足場がザラザラ過ぎて、設置してあるロープ無しには攻略不可能な箇所も多く、しかも一箇所はつり橋が掛けてあったが、足元の丸太が背筋が凍りそうなミシミシ音を立て、少し死を意識した程だった。

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既に引き返すのも困難なところまできていたので、「折れて真下に落ちたらそれまでの運だったということで」と覚悟して突破。

こうしたロープセクションを攻略する上で29erのMTBは当然ながら大きな障害となる。ザラザラな足場に流されそうになり、歩みを速めて突破したい中でMTBがロープに引っ掛かって動けなかったりという局面もあったが、ヤケクソモードで乗り切った。

正直なところ、「自分は自転車に乗れない登山道の担ぎは好きではない/向いていない」と2年前に悟ってから、こうしたエクストリーム度の高い担ぎシチュエーションには身を投じないライドや遠征に出掛けていたが、誰も助けに来なさそうな深山の一本道の古道で、しかもソロというシチュエーションなので、予期せずヤケクソモードを解禁することになった。

延々4kmのトラバースは地獄だった。

8-9年前の情報は、あくまで整備し立ての頃の情報であり、こんな僻地の古道であるから通る人も少なくまたしても廃道になりかけというのが、この道の現状だった。

終盤、山の斜面からようやく離れて尾根に乗れた時は心底ホッとした。

尾根の下りはちゃんとMTBに乗れて、ようやく千遠林道に復帰。15時40分くらい。

2時間もかかったのか...。

こんな経験はもうお腹いっぱいだ...。

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 看板の「'気をつけて'お楽しみ下さい」は決して社交辞礼的なレベルを逸脱しているのが現状です。

 

あとは全舗装の千遠林道を流して飯田のビジホに帰還。

預けていた荷物を回収して風呂に入り、3年前に朝飯を食ったココスで夕飯を食い、それから15kmナイトランで飯田南方の道の駅下條で泊まった。

 

[8月14日]

この日は最終日だが、朝イチにどうしても行きたかったG楽峠に朝ライドに行くことにした。

展望台からの眺望が美しく、しかもきちんと整備された古道が峠の北側にあるということで、「舗装路を登り、展望台から眺望を楽しみ、峠で古道に乗って登り始めた箇所まで400downする」という計画だ。

昨日までは飯田のビジホが拠点だったが、この日の朝は道の駅下條が拠点だ。

いらない荷物を袋詰めして物陰に隠し、いざ朝ライドへ。

この遠征では、「現地に荷物をデポり、地元での日々のライドに近い軽装で周辺の峠道を攻める」スタイルが自分の中に確固たるものとして確立されたのが収穫だった。

軽装だと、手持ちのEvocのMTBツーリング用ザックのヘルメットホルダーにヘルメットを入れられる(ザックがパンパンだとホルダーに入らない)ので、登りでメットが汗まみれになることが無いのも良い。

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展望台からの景色を楽しみ、峠に入ってからの古道の下りは格別だった。

昨日にエクストリームな経験をしただけに、この古道は高速道路規模だった。

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33観音を横目に拝みながら乗車率100%で下り切り、道の駅で荷物を回収してから最終ゴールの小和田駅方面へ。

それにしても国道151号はアップダウン地獄で参った。あらゆる乗り物の中で自転車が一番苦手とするタイプの道だった。アップダウンまみれな上に交通量が多いが、広い歩道の恩恵に預かれたのが幸いだった。

途中で天龍川沿いの長野県道1(!)号に降りてから、これまた秘境駅中井侍駅付近で林道を登り(入り口がすごい狭隘路だった)、小和田駅の入り口までひた走る。

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すごい急斜面に集落があるのは四国を髣髴とさせる。

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400upくらいはして山肌を巻きまくり、静岡県に入ってしまい、「本当にこんな場所から駅に降りれるんかいな?」と心細くなってしまうような山奥を走り、塩沢集落手前で小和田駅前から伸びる一本道をようやく発見。

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コンクリで簡易舗装された全舗装トレイルで、3年前に小和田駅からこの道を自転車を担いで「脱出」した経験がある。

その時の記憶では、「シクロでも下れるレベルかな」という感じで、3年経った今度はMTBで「突入」して、オーバーキルレベルに楽しもうという魂胆である。

 

が、実際に下ってみると...

MTBじゃないと話しにならない」レベルに苔むして急勾配な舗装で、しかも階段連発×スイッチバックという鬼畜区間もあって、MTBでようやく勝負になるレベルでした。

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予想以上に悪い道路状況に驚愕に思わず悪態をつきつつも始終ニコニコしながら下っていると、終盤で一箇所、斜面をへつる橋が落橋した箇所で、迂回区間として本物の「トレイル」に誘導されるという、思わず笑ってしまう展開に。いやいや、これが現役の駅に向かう唯一の道だと言われたら誰しも驚愕しますよ。

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3年前に脱出した時以上に刺激的な体験をして、小和田駅に無事「突入」。

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あとは飯田線に揺られて帰りました...が、18切符シーズンの休日ということで、席が全部埋まるくらいに人がいましたとさ。