トレイルライド日記

自分で計画した行程に基づいて、全国のトレイルやダートへ遠征に行くことが好きです。

8/31 朝ライド(花背峠~O見尾根~AMG)

信州に高地MTBトレーニングのような形で1週間程度走るツーリングに出掛けており、その間ずっとリュックを背負っていたせいか、リュック無しで走ると羽が生えたかのように身軽に感じる。

前日の8/30に18切符で一日かけて神奈川の実家から帰ってきた翌日ではあったけど、これで花背を走ったらどんなタイムが出るのだろうということで午前中に花背を登ってきた。

まず峠ふもとバス転回所までのアプローチで、すごくペダリングが安定してきていることを実感。

そして肝心な峠の登りは、限界に近いが堅実なペースでゴリゴリ、モリモリと進めて、「これ21分台いけるぞ!」と思うくらいのペースで登れた...はずだった。

「ツアーに出掛けると当たり前だけど筋力、持久力つくよなー」と、毎日1日中走り続けるツーリングのトレーニング効果にほくそ笑みながら、後悔が無いように全力でゴール。

がしかし、タイムは22分54秒で7月1日のタイムから30秒近くも遅くなっていた!!

 

タイム計測したスマホのストップウォッチが壊れたんじゃないかと疑いたくなるくらいだった。すごくいいペースで登れてた気がしたんだけどな...。

ツーリングに行くだけでは持久力はついても瞬発力はつかないようです。

あと、7月に全然自転車に乗らなかったのもまだ尾を引いているようだ...。

 

その後O見尾根へ。序盤の稜線区間は一部のヌタ場が深く、また後半が大きな石で河原のようにガレガレになっていて、ライン取りすら覚束なかった。信州では見たことがなかったタイプの、攻略が難しいガレ方だった。

 

そしてAMGトレイルへ。

ドライコンディションだと、すごく落ち着いて一つ一つのラインを吟味しながら下れることを実感。サスが壊れているのもあるけど、最近は、「いかに速く下るか」ではなく、いかに美しいラインで、スムーズに、急なブレーキングを少なくして「流水の動き」で下れるかに重点を置いている。リアタイヤのノブはかなり磨り減っているけど、ドライコンディションだとちゃんとグリップしてくれるのが嬉しい。

あと、AMGトレイルの登りも、登り返しは2つ3つを除いて、ほぼ全てが乗車したまま突破できることを今日のライドで確認した。

根っこまみれの登りはAMGトレイルでは避けては通れないが、うまいラインで「根っこと対話する感じで」29erでモリモリ登れば意外にも攻略できる登りがかなり多い。

タイプとしてはKRT東に近いが、AMGトレイルの方が総合的に見て難しいのではないか。逆に、根っこといかに仲良くやるかについてのスキルアップコースのように見えるようになり、AMGトレイルがお気に入りになった。

 

8/22~28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 6日目(川上村~三国峠~奥秩父林道~十文字峠尾根~大滝村~御岳山林道~秩父)

信州ステージ最終日のこの日(28日)は川上村での寂しいソロ野宿からの寂しいソロ奥秩父林道(廃道)という、寂しさに加えて未知数な道路状況、熊との遭遇の危険性など、不安と緊張感あるスタートだった。

3年前の9月に川上村に来た時は、防寒装備をなめた状態で川上村ソロ野宿して、寒さに大いに苦しめられた。

3年後の今回も防寒装備について進展は無く、むしろ軽量化で一層削ってしまった。

事前に寒さを覚悟していただけに3年前程の精神的ダメージは無かったが、睡眠不足であることに変わりは無かった。

同様に警戒していたザトウムシの襲撃は今回は無かった。

 

朝イチで三国峠を上る。3年前はガスガスだったが、今回は穏やかに晴れて景色は素晴らしかった。

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続いて、今年に入ってからずっと通行止め状態の中津川林道を下ったが、3年前に上った時と比較にならないくらい荒れていた。復旧作業車も入らず放置されている感じで、このまま廃道にならないことを祈るばかりだ。

400downほどしたところにある、有名な林道立体交差地点に到着。ここから奥秩父林道に入る。

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「通行止めの林道の中で分かれている万年通行止め状態の林道」という、廃道というビジョンしか見えない奥秩父林道。しかもクマ目撃事例多数、奥秩父の原生林という僻地の中の一本道をソロで登る。寂しさ以上に色々と緊張した。

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途中、何箇所か押しでないと突破出来ない崩落があった。そうした箇所は決まって「落石注意」の看板があって、写真には取り損ねたが一部の看板は落石に埋まり、あるいはへし折られ、危険性を身を以って体現していた。

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後半、展望が良い箇所から断崖絶壁の斜面をトラバースする。そのトラバースセクションが終わったところに、十文字峠尾根へ行く登山道がついていた。

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秩父林道はこの先にも続いており、十文字尾根に乗ったところで終点を迎えるが、この登山道分岐より先の奥秩父林道は崩壊が今までの比ではないほど多く、しかも危険な箇所が多いらしいので、この登山道を使って尾根まで行かなくてはならない。

だがこの登山道は、「山と高原」の地図では赤い破線表記で、しかも十文字峠尾根から奥秩父林道に降りて歩いて下るという行程。自分のように、MTBで奥秩父林道を詰めて尾根に登る人くらいしか需要は無さそうで道の状態を不安視していたが、実際にはそんな不安は杞憂だった。

登山道はかなりよく整備されており、100upほど担いであっさり十文字峠尾根に着いた。十文字峠小屋などの有志の方が、この道もついでに整備されているのだろうか。

あとはよく踏まれた、13kmの長い尾根道を自転車と共に歩いて、最後6km800downほどの超絶ノリノリトレイルをダウンヒルするだけだ。

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「2里観音まではほとんど乗車できない」という事前情報を掴んでいたが、京都で鍛えた乗車テクと、軽量化した装備の両方があれば、2里観音までの間にも思ったより乗車できる箇所はあった。

尾根道の途中で、自分が途中で別れた奥秩父林道の成れの果てに合流。

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標高1800m程の鞍部まで登り詰める、壮大な規模な林道であった。この道が現役だった時代に、ここまで車が来ていたと思うと胸が熱くなる。

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道にコケの生えたヒノキやツガの原生林を走っていると、ふと昨夏に訪れたウィスラーのトレイルを思い出す。

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2里観音の手前に、この尾根道で唯一の難所らしい難所があった。が、ソロでも普通に突破できた。

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大展望の「のぞき岩」。この先、白泰山をトラバースし終えて尾根に再び乗ったら、ノリノリのダウンヒルが始まる。

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乗車率100%で楽しさしか無い。

信州ツーリングのフィナーレにふさわしい最高のダウンヒルだった。途中で1箇所、林道に合流したが、その先のトレイル分断区間もしっかり走り切って、十文字峠尾根を完走(十文字峠を経由していないので正確には完走ではないが)。奥秩父林道途中から登山道に入って、尾根に登り詰めた時が8時45分頃で、トレイル出口に着いたのが12時ちょうどだったので、コースタイムの半分程度の3時間弱で12-3kmのトレイルを走りきれた。

思えば、かのウィスラー最長トレイル「Comfortably Numb」は17.6kmということで、この長丁場の十文字峠尾根+5kmもあるのかと思うと、改めてその長さに恐れ入る。Comfortably Numbは全部乗れるのに対して、十文字峠尾根は最後の一連のダウンヒルまでは押しばかりなので、しんどさなどの比較は出来ないかもしれないが。

 

今まで走ってきた尾根道は中山道の裏街道であったらしく、かつての秩父側の関所があったという栃元集落を通って舗装路を下った。

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下りきって道の駅大滝温泉に着いて休憩したら13時過ぎ。このまま秩父駅から輪行するにはまだ少し早いかなということで、関東甲信越マップルで「絶景林道」としてオススメされている林道御岳山線へ突入。

最初は斜度15%超のキツい坂。だが、京都にはこんな坂はいくらでもあるし、何より軽装ツーリングの格好なので、そこまで苦しまずに突破。

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ダートに入ってから、ピークと思しき場所までは走りやすめのダート。所々、砂利深い場所があるがモリモリ漕げばどうということは無い。景色も良好で天気も良く、楽しいヒルクライムだった。

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その後の下りはガレガレ。通行止め扱いされていても全くおかしくないが、下りきった所には特に通行止め表記は無く、一般開放されている林道としては最凶クラスのガレっぷりだった(昨年10月に通った、南紀のイタツゴ奥千丈林道をも凌駕するガレ具合だったと思う)。だが、この下りはガレガレだが29erなら構わずブッ飛ばせるという、29erの威力を最大限発揮できる、まさに29erMTBの引き立て役とも言える林道だった。

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あとは国道を流して秩父市街へ。

温泉に入って、帰宅ラッシュをすり抜ける時間帯に横浜市内の実家へ帰った。

本当は実家で2泊くらいしてから、MTBツーリング北関東ステージに移行して、もう4日ほど走る予定だったのだが、あいにくの悪天候により来年以降に延期。

29日は実家でゆっくりして、30日に帰京した。

大学4年生の時に「今後もう2度とすることは無いだろう」と思っていた、18切符で東海道線8時間輪行での帰京。

 

ほとんどの期間ソロだったけど、行きたかったオフロードを攻略しまくった有意義なツーリングでした。寂しさを克服する精神力も幾らかはついたかも...。

 

あとは新装備のインプレを。

今回はBlackBurnの大容量シートパックを実戦投入してみたので結果報告。

自分のようなハードなオフロードツーリングをする人間には、このシートパックは幾分使いづらかった。

シートポストとシートパックを固定するマジックテープ(なぜ、丈夫なバックル式では無いのかと疑問に思う)が振動で簡単に外れてしまい、ペダリングする脚にズレたシートパックが干渉した。

トレイルセクションではサドルを下げるとシートパックがタイヤに干渉し、逆にサドルを上げたまま下ろうとすると、腰を引いた時に尻に当たる。

そのため6日目の十文字峠尾根では、担ぎ始めからトレイル出口までの間は、

苦肉の策としてシートパックをザックに外付けして走った。

海外の幾つかのMTBツーリング動画

https://www.youtube.com/watch?v=geHAsfaUngE

https://www.youtube.com/watch?v=upZJpGrppJA

を見ると、途上国などの僻地を数日かけて走る企画などで、こうしたタイプのシートパックが普通に使われている。

彼らは、こうしたトラブルに悩まされなかったのだろうか?

自分のパッキングの仕方が悪いという可能性も大いにあるので、今後、MTBツーリングでこのシートパックをどうパッキングしたらストレスが少なく済むのか研究していきたい。1.2諭吉くらいしたから簡単には手放したくないし...

 

8/22~28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 5日目(小諸~鹿曲川林道~大河原峠林道~八ヶ岳林道~南八ヶ岳林道~川上村)

この日は自転車部の大OBのヒデさん(04入学)とデュエット。ここまでの5日間ソロだっただけに、一緒に話しながら登れる人(and楽しさを共有できる人)がいるというだけでも大変ありがたく幸せだ。

昨日の夜に浅科の道の駅で合流。出会うなり、嬉しくて矢継ぎ早に色々と一方的に話してしまい、「数日間ソロツアーをしただけでこんなにもコミュ障になってしまうのか」と、冷静になってから自分でも驚いた。

思えば、誰とも喋らなさ過ぎて、コンビニの店員さんとの「お箸おつけしますか」程度の会話でも、相手が話し始めたところにこちらから被せる感じに話してしまって、ぎこちない時間が過ぎたりと、一人ぼっちで誰とも話さずに旅をすることの負の側面を感じてしまった。

小諸から八ヶ岳を、廃道になりかけの林道を使って真っ直ぐ縦断して川上村まで行くのがこの日の行程。

朝5時出発でまずは鹿曲川林道へ。

 

<鹿曲川林道>

「山さ行がねが」で紹介されていた、一部廃道化した元有料道路。

盛夏のため、レポートで見た感じよりも草が生い茂っており、一層廃れた感じの印象を受けた。

路面状況も悪く、亀裂や落石がたくさんある場所もあったが、そこは29erのMTBの真価を発揮してトレイルで使うようなテクを発揮しまくり、乗車したまま障害物を突破。

こういう時、京都周辺の山でせっせと修行してきた成果を遠征先で応用・発揮できることに喜びを感じてしまう。

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ただ、落石が多い場所も幾つかの石が人為的にのけられて道が作られており、見た目に反して乗車したままの突破も比較的容易だった。

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廃道区間終盤には、路肩に滝があるという見所スポットも。

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どれくらいの区間が実質的な廃道になっているのか分からずに突入したが、廃道区間ではMTBならばほとんどが乗車したまま攻略でき、タイムロスなくあっさりと終点に辿り付いた。路面のアトラクションあり、見所ありと、鹿曲川林道は廃道初心者にも自信を持ってオススメできる道である。

林道終点から始まる別荘地帯を登り、標高2030mの大河原峠直前で、今度は大河原峠林道に入る。

この林道は、一部区間が標高2000mを越えるダート林道である。

序盤は超快適なダート。

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途中で、左折して八千穂に降りるか直進して大河原峠林道を終点まで行くかの分岐が分かれているが、直進する本道の入り口が通行止めの廃道状態になっていて少し焦った。

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こんな感じの笹薮を漕ぎ漕ぎすること数百メートルで道が開けてきたのでホッとした。

これが数キロにわたって続くようだったら、八千穂方面に迂回して降りていたことだろう...。

藪セクションが終わった途端、一気に景色が開ける。

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さながら北関東の超有名廃道の塩那道路のようだ(行ったことないけど)。

大きな岩がゴロゴロしており、これまたアトラクションポイントの高いダートだ。

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後半は赤ん坊の頭くらいの大きさの岩がゴロゴロする、河原か川底のようなダートに。

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これまた、北関東の有名な廃道ダート「鎌房林道」のようだ(行ったことないけど)。

アトラクションポイント高すぎて超楽しい。

この、大河原峠林道の一連の廃道セクションが終わると、今度は2車線はある幅広超快適ダートダウンに。

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下りきったところでR299に合流。いやはや大河原峠林道、大変おいしゅうございました。

ちなみにヒデさんのフルリジッドMTBのフロントギアは凄いことになってます。

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自転車のコンポはフルXTRで、なおかつ、フロントのアウターは、XTRのアウターチェーンリングの歯をグラインダーで惜しげもなく削り去って作ったバッシュガードという代物。フロントディレイラーは無く、停車してチェーンを直接持って動かすことで前変速をする。

そもそもこの超軽量MTBは担ぎ目的で組まれたもので、ヒデさんの4つ上の先輩のMさんから譲り受けたもの。これくらい年上のOBの方々の持つ自転車は、長年の自転車ツーリング経験に基づくこだわりが凝縮されていますが、たまに常識では考えられないようなパーツ使いがされているので、見ていて大変興味深いです。

R299を少し登ってから、八ヶ岳林道~南八ヶ岳林道へ。

八ヶ岳林道はほぼ舗装路でアップダウンの繰り返し。

南八ヶ岳林道は、最高所が1900mをかすめるくらいの高所林道。

八ヶ岳林道の途中から分岐しており、最高所までの200upほどの区間は乾いた砂利深い路面という走りにくいコンディション。

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ピークと思しき場所を下った先に、大湧水地帯が。

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あたりの原生林の雰囲気とマッチしており、ミネラルウォーターのCMにも使えそうなロケーションだった。

あと、崩れかかった崖の写真。

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あとは砂利深いダートを、29erMTBで楽しくかっ飛ばして終了。

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朝5時出発で14時には野辺山駅に着き、とても良い「信州での山遊び日和」な一日だった。

ここでヒデさんとは別れ、また一人になった。

寂しさに耐えながら、今ツアーで最も寒い夜になるであろう川上村でソロ野宿をするという、精神的な試練を迎えることになり、川上村に着いた時はちょっとブルーだった。

 

これにて5日目は終了。

 

 

おまけ。

川上村で開けたキャベツ畑沿いの道から、集落内のメインストリートに行く際に、GoogleMapに従って迂回せずに最短距離でメインストリートに合流できる近道を選んで下ってたら、気付いたら廃道になっていた...。

距離も長くは無かったので、藪こぎして突破しましたが、全く予期せぬアトラクションでした。

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8/22~28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 4日目(別所温泉、上田市観光~小諸)

朝8時くらいまで雨が降っていたので道の駅で雨宿り。

雨が上がった途端に晴れ始めた。

この日は日中は別所温泉上田市街を観光して、午後に小諸まで走って、社会人で自転車部の大先輩であり、東京在住のヒデさんと合流するという流れだった。

木曜くらいに「日曜日に八ヶ岳の廃林道群を走るんですがー」と打診して、すぐに参加を表明下さり、1日だが寂しいソロツアー脱却が叶うことになり本当に嬉しかった。

 

さて、9年前に家族旅行で訪れた別所温泉は、また見え方が色々と違って、過去の記憶と照らし合わせながら新しい発見をするという過程が面白かった。

上田城についても然り。

上田は母方の家系のゆかりのある場所で、9年ぶりに再訪して「自分はこの街が好きだ」と確信した。

 

上田は今後も、定期的に訪れ続けるだろう...。

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別所温泉周辺をゆっくり散策している時、大学1年生以来に「日本の田舎の夏」をゆっくりと噛み締める時間を持てていることに気付いた。

大学2年生~M1の間は、夏は海外に行ってたり、勉強のために京都に缶詰になってたり、8月の天気がクソ悪くて田舎に行けなかったりだったからなぁ...。

心の洗濯が出来た時間でした。

8/22~28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 3日目(松本~保福寺峠~蝶ヶ原林道~r464廃道~上田)

昨日、輪行を発動してまで松本に来たのは、この日の午後から雨が降るという予報を受けてのものだった。

この日は午前中に松本から山を越えて上田まで行くという休養日チックな行程である。

保福寺峠を越える途中で一遍水という水場があったので水を汲む。

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こういう、「地域の名水」の恩恵を受けるのは自転車ツーリングならではである。

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保福寺峠から、ダートの蝶ヶ原林道を登り、途中で2週間前の長野ライドで走った所を一瞬かすめて林道終点に到着。

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ここから三才山トンネル東側の入り口付近に下りる、県道464号の廃道に突っ込むのが、この日のメインディッシュといったところか。

ツーリングマップル上では、半ば無き物にされたかの如く意味深な二重点線で表記されている県道で、ネット上でも最近のレポートが見当たらなかったが、長野ライドでSu-さんが「この道はたまに上田側からMTBの登り練に使う」という情報を得ており、グチャグチャな廃道という訳ではなくMTBで走れる道だと知った。

下ってみたらどれくらい楽しませてくれる道なのだろうか、と期待しながら下る。

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序盤は舗装路に落葉落枝が堆積している感じだが、途中からダート化。このダートセクションにカーブミラーや「警笛鳴らせ」の標識があるのが、とても趣深かった。

ノリノリで上田側の終点ゲートに到着。

この廃道セクションが終わったまさにその瞬間、雨が。

とりあえず三才山トンネル料金所脇の休憩スペースで雨宿りするが、本格的に降り始めたところで一向に止む気配が無い。40分雨宿りしたところで、意を決して20km先の温泉へ向けて雨の中を走った。

上からも下からも飛沫が凄くて、ちょうど1年前に尾鷲で体験したような、まるで水の中を泳ぐような状態で国道をかっ飛ばして風呂へ向かった。

結局13時過ぎに風呂に着き、グダグダして雨が止んでから上田の道の駅に向かって野宿した。

8/22~28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 2日目(小布施~妙高高原~乙見山峠~小谷村~旧千国街道~白馬)

本来はこの日は、野尻湖付近の道の駅「しなの」スタートで、妙高高原から乙見山峠を越えて、小谷村からずーっと南下して松本まで行く予定だった。

が、道の駅「しなの」の30kmも手前の小布施で一泊してしまった上に、前日の林道群ライドで結構体力を消耗してしまい疲労していたので、暫定の目的地を白馬に設定してスタート。

小布施からR18に乗って道の駅しなのまで向かう道はトラックが多い上にアップ基調、幾つかの箇所は歩道が無いという状態で、昨日無理して行かずに良かったと思える感じだった。

道の駅からは黒姫山や飯縄山がよく見えて、はじめて訪れる北妙高高原一帯の景色の素晴らしさに興奮した。

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ここらをつなぐというコースタイム10時間の「カタパルトトレイル」なんか絶対素晴らしいトレイルだから、是非いつか行ってみたいものだ。

そこから妙高(笹ヶ峰)高原を登る。

登っている最中はよく分からない虫に集られまくってイライラしたが、高原についたら別天地のような景色が広がっていた。

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日本離れした牧場の景色、その背後に信州らしい雄大な山々があるという景色で、こんな景色の中を何時間でも走っていたいと思う景色だった。

そしてダート化した、乙見湖沿いの道を走るが、昨日走ったダートと比べれば高速道路である。シクロでも余裕な快適な路面を楽しみながら、乙見山峠へ向かう。

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周辺にエスケープルートは一切無く妙高高原から小谷村まで30km以上に亘って一本道で深い山を越える道、しかも峠周辺はダートだというのだから、走っているだけでも興奮する。

終盤のアップセクションは多少ガレがキツかったが、そこからの景色もまた絶景であった。

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峠はトンネルで、越えた先は小谷村を取り巻く山々が一望できた。途中で百名山雨飾山も見えた。

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下りのダート区間はかなりあっという間に終わったが、このトンネル西側のダートの感じ、道の付き方などが、モロッコのような途上国のダートの幹線道路を髣髴とさせる感じだった。

で、ガンガン下って小谷村に到着したところで16時過ぎだった。

このまま松本まで南下してもナイトラン必至で面白くないので、おとなしく白馬まで行ってから松本まで輪行することにした。

途中、旧千国街道の県道433号に入ったが、想像以上にアップ(300upくらいか?)して苦しめられた。が、途中の景色もそこそこ良かった。

最後に岩谷の温泉に入って、白馬駅から輪行して松本まで行き、あがたの森公園で野宿してこの日はおしまい。

8/22~8/28 MTBツーリング#4[信州強化ソロ合宿] 1日目(長野~湯沢林道~山田入林道~r66~金倉林道~小布施)

今夏3弾目の信州遠征は、1週間レベルの長期間のMTBツーリング形式。

荷物量が多くなり過ぎて愛用のEvocのザックには入りきらない!

ので、今回はBlackBurn社のシートパックを初導入。シートポストとの固定ベルトが貧弱なマジックテープ×2で、付けてみただけで「これ本当にオフロード走行の揺さぶりに耐えられるのか?」と不安になり、ツーリング中はシートパックな最適なポジション出し(?)のために色々と試行錯誤した。

 

8月22日に18切符で長野まで輪行

長野駅に夕方19時過ぎに到着し、スーパーで買出しをしたら3500円くらいになって驚愕。その日の夕飯も、明日の行動食も買いすぎ状態で、何も考えずに買って重量化してしまった自分に嫌気が差す。しかも雨が降ってきたので夜の公園の東屋に逃げ込み、惨めに夕飯をヤケ食いした。

翌23日、ツーリング1日目。

天気予報では晴れのはずが曇り時々雨。

重量化した状態で須坂方面に登っていると「こんなんで一発目ダート800upなんぞ出来ないぞ」というくらいしんどくなった。

予定では林道群を回ってから、この日のうちに野尻湖近くの道の駅まで行く予定だったが、そんなの無理だと気付き始めたので、前回の信州ライドで身につけた「拠点を設けて軽量化し、後で戻ってきて荷物を回収する」スタイルをとることに決定。夜は小布施の道の駅に泊まることにした。

須坂のセブンイレブンを日中の拠点に定め、「お店の裏側に荷物を置かせてください、夕方には取りに戻ってきますから」と説明したところ、店長さんと思しき方が店内に預かって下さった。ホントありがとうございます!

重量化してしまった余分な行動食やシュラフなどを預け、言い訳できないくらい軽量化してからいざ林道ライドへ。

 

[湯沢林道]

一気に標高1800m台の稜線まで登る林道である。

2年前の9月にシクロで下って、序盤の砂利深さにかなり苦戦した覚えがある。しかもその時は部の共同装備のテントのポールをキャリアに外付けしていたら、このダートで落として失くしてしまったという苦い思いでもある林道である。

ダート区間は800upほどだが、今回は29erMTBのメリットを遺憾なく発揮し、一切押すこと無く登ってしまうことが狙いだった。

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目論見は的中し、砂利深くなったり水みちが出来て荒れた箇所も、29erならスイスイ進むことが出来て思わずガッツポーズしたくなるくらいだった。

軽量化も相俟って、ダート800upは想像以上にあっさり終わった。

がしかし、稜線は雨...。

当然寒い訳だが、休憩を入れずに漕ぎ続ければ寒さはごまかせるので稜線をかっ飛ばす。

一瞬、毛無峠にも立ち寄った(通算5回目)。

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万座スカイラインをアップダウンし、標高1900mを掠めて少し下った辺りでお次の山田入林道へ。湯沢林道とは違い廃道化したガラガラの林道な上に、地形図を見ただけで行きたくなるような高密度の九十九の線形は、実際に見てみると格別だった。

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幾つもの立派な砂防ダムが、荒廃した道の傍に佇んでいる。世紀末廃林道といった感じだった。

雨脚も強まり、ガレもひどく、シクロで来ていたら一瞬で心が折られそうな感じだったが、今の自分が跨っているのは太さ2.4のタイヤを付けた29erのMTBだ。怖気づくことは一切無い。こうした悪条件下でのMTBの安定性は抜群で、孤独な一本道の廃林道のダウンヒルも、半ばトランス状態に入りながらブッ飛ばして下った。

下りきったところで見つけた、七味温泉のバス停の小屋で雨宿り。途端に寒気が襲ってきたので、持っていた唯一の防寒着であるゴアカッパを着る。

「雨止まなかったら、もうショートカットしてここから下って須坂のコンビニまで行くか?」とか「いやいや、下るにしても寒すぎてヤバいだろう」とか思ってたら、30分くらいしたところでなんと晴れた。

雨宿りが実った嬉しさに、その後のr66のヒルクライムも楽しく、地図上の道の険しさに対して思ったよりあっという間にr66ピークの峠に到着。

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あとは下って志賀高原へ向けてひとっ走りし、金倉林道を下った。

この金倉林道がダークホース的な林道で、身近に走ったことがある人がいない未知の林道だった。

途中までは倉下林道という生きた林道を走るのだが、途中で出会った車の方が「さっき道に小熊がいたよ」と教えて下さった。

こっちは襲われても無防備な自転車なので、そこから大声で歌いながら走ったのは言うまでもない。あと、今回初実践投入のクマ鈴も身につけたが、ダートを下る音に掻き消えて意外と自己主張出来ていなかったのが残念...。

途中の分岐から金倉林道を下ったが、下れば下るほど荒れている上に、一瞬だけ舗装になる箇所が連発という、これまたシクロでは精神的に削られそうな林道だった。自分は楽しみなが歌いながら下りましたが。悪条件を逆にアトラクション的に、ストレス無く楽しめる条件に変換してしまうところが、MTBの好きなところだ。

金倉林道を下りきってから、須坂のコンビニまで走って荷物を回収。ここで飲んだコーヒー牛乳の旨さは筆舌に尽くしがたかった。

あとは5年前の夏合宿で訪れた穴観音の湯に入って、道の駅小布施で野宿した。

これで1日目は終了。初日からクライマックス感ありました。