トレイルライド日記

自分で計画した行程に基づいて、全国のトレイルやダートへ遠征に行くことが好きです。

7/10 夕ライド(ヒノ)

最近、曇ってるか雨降ってるか、雨降らないと見せかけての局所豪雨ばっかしでトレイルライドに全然行けていなかった。

このままでは2週間トレイルに行けなくなりそうだったので、天気の隙をついてトレイルへ。

チャレンジ登りや体力面でのリハビリみたいな感覚で行ったのだけど、トレイルのアプローチの激坂林道が、まあ当然のようにウェットな訳で、足をつきまくりました。今までドライな状態では足をつかずに安定して登れるようになっていただけに、MTB初心者の状態に叩き落されたような感じでショックでしたね。ウェットな路面になった途端、路面の全ての石と苔むした岩盤(こいつが厄介)が牙をむき、もがいては足をつき、まるでこの林道を初めて登った時のような絶望感を味わいました。

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また、こうしてハードな運動をしてみると体調も意外に悪いことに気付き、さらに地獄的な蒸し暑さ、そしてライドに出掛ける直前に腹に詰め込んだ牛肉の炒め物が、ハードな登りで息が上がった際に吐き気を誘発させてくるなど、最悪なコンディションでの登りでした。標高700mいかないのに高山病っぽくなりました。

結局、ドライコンディションでの自分のペースの2倍くらいの時間をかけて、休みまくりながら登りました。

滑りまくりフラストレーション溜まりまくりの路面に完全に萎えてしまい、半年間MTBに乗らずに体力が落ちたかのように錯覚するほど、スローペースかつしんどい登りに感じました。

その後のトレイルもあまり調子は良くなく...

後半で一瞬、夕日が差した時はテンション上がりましたが。

 

結局、体調悪い状態でのリハビリ?ライドとなりました。

ウェットな激坂林道がどれだけ登りにくいかを再確認出来たのが収穫でした。

ウェットな激坂ダートは、サドルにどっかり腰を据えて登るイメージでリアに体重をかけても、結局滑るものは滑るんだなと気付きました。

 

 

 

7/2 M床山~K倉山

この日は「ちゃんとした」MTBを持つ後輩3人(米さん、Qちゃん、F木)を連れて、自分の所属するサイクリング部員にもっと魅力を広めたいと思っているM床山K倉山へ行った。

自分が5年前に、入部したての頃に「これは新歓ではない」と、当時M2のAndyさんとヤナギーさんに連れて行ってもらったルートで出掛けた。

不快指数マックスの、ジットリした暑さ。

3年くらいぶりに登る表前ヶ畑の斜度に後輩と、わーきゃー言いながら登り、どんどん北進して山頂へ到着。

5度目のM床山です。

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山頂で、バイトに行くためにピストンという形で離脱するQちゃんと別れてから尾根上を辿る。

途中から強めの雷雨に。降水確率30%とは何だったのか...。

だが、昨年9月に矢ノ川峠をソロで雷雨の中走った経験もあって、あまり動じずに、久々のずぶ濡れトレイルに興奮してピンピンしていた。

ウェットなのでいくらか走りにくく、フラストレーションが少したまった。

 

K倉山からの下りでは、米さんとF木の手を借りながら、倒木をメンテしながら下った。

この下りは植林帯が始まってからが、京都市街地から離れた北山エリアの中では珍しい快適ノリノリトレイルで、MTB初心者にも十分楽しめるコースだ。が、アプローチがしんどいので、中々皆を連れて来れない、秘蔵トレイルである。

一瞬林道と交差してからは京都最難ダブルブラックトレイルへ。

ここもウェットな上に倒木が多く、メンテしながら下った。

最終的にB村へは16時過ぎに着き、5年前と同じような感じだった。

帰りのR367を走る頃には雨も止み、花折峠や途中峠の下りで、ずぶ濡れだった体と服を着乾かしながら「初夏の一日の終わり」という感じで帰京。

米さんやF木に満足してもらえて良かったです。

今後も、後輩にこういう体験をしてもらえる場のアテンドを行っていきたいと思っている。

 

7/1 花背TT

この日は自分の所属する大学サイクリング部の花背TTがあった。

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MTBで全力で登ったら、バス転回場から峠まで22分25秒で自己記録更新。

が、ベスト10には入れず11位。

序盤の登りでは、先週の時のような「バックパックを背負わないことによる羽根の生えたような開放感」は味わえず、先週に比べて良いスタートを切れなかったと感じ、中盤の2つ目の九十九の辺りでは、しんどいのと緊張感が緩んだことで、明らかに減速した時があった。

悔いの無いベストな走りだったかと言われるとそうではなかったが、幸いにも卒業までにもう1度、花背でのTTの機会が12月にある。

その時には悔いの無い走りで21分台で登りきれるようになっていたいと思う。

 

TTでは就活を終えたり院生活に馴染んだ後輩のM1や現役生達と盛んに話し、楽しく充実した時間を過ごせた。

そして夜のコンパにも3年ぶりに出席した。

M1以上では自分だけの参加で、後輩達がすっかり頼もしくコンパを盛り上げているのが楽しくてしょうがなかったし、嬉しかった。そして、自分はこれをもうOBとして見届ける立場かと思うと、寂しさも感じた。

懐かしい現役時代のサイクリング部的な活動に染まれた1日でした。

6/24 花背峠セルフTT~MKゴエ

就活が終わって再開した早朝バイトの後に仮眠してから、来週土曜のサイクリング部の花背TTのための下見へ。

5月終盤は就活で弱って2週間くらいライドに行かなかったから、出力が落ちてタイム遅くなってたら嫌だなーと思いながら登ってみた。

今回はバックパックをスタート地点に置いて、お金とスマホだけをポケットに入れて、スマホのストップウォッチ機能で峠までのタイムを計ってみた。

結果は22分27秒±3秒くらい。

峠に自転車と学生がたくさんおり、「すわっ自分のトコのサイクリング部か?」と驚いたが違う所のサイクリング部の人達でした。

今回のヒルクライムの感想として、バックパックを背負わずに登るのは非常に開放的だということをヒシヒシと感じた。

序盤の最初の橋の辺りまでは、今までに無いくらい軽やかな足取りに感じられました。

その後も、「これ21分台いけるんじゃないか?」というくらい、今までに無く早いペースで登っていたように感じていたが、結果的には前回のセルフTT結果から20秒ちょい速くなっただけだった。

とりあえず、このままいけば来週のTT本番では、とりあえずの目標である22分30秒を切れそうな気がして自信がついた。

あと、就活で体力が落ちたように思えていたけど、そんなことは無かったので安堵。就活明けに、ATGAKTKRTや北陸一泊一日ライドなど、ハードなライドに何度か行っていたのがショック療法として上手く作用した気がする。

 

ちなみに、部内のMTB記録は、スクミズさんが12年12月に出した、22分46秒だと思ってたけど、実際は05年くらいに、大OBのM井さんが20分15秒というバケモノのような記録を叩き出していた。考えてみれば、シクロクロスやCJでの活躍で全国的に有名なスクミズさん22分46秒という記録も、自分のようなフラペMTBヒルクライム素人が割とあっさり破れてしまいそうな辺り、本気で登っていたとは考えにくい。でもいかんせんMTBで20分15秒は...。趣味でトレイルライドに行く程度の人間には辿りつけない記録だと思う。

とりあえず京都を離れるまでの最高の目標は、今の状態から更に1分縮めて「21分台前半に乗る」ことかなぁ...。

 

 

その後、花背峠をピストンしてからMKゴエへ。

MKは倒木が着実に増えており、自前のノコギリで斬ろうと思ったが、こんな時に限ってノコギリを下宿に忘れてきてしまっていた。

そして「MK後半からゴエにつないで、ゴエ出口まで足をつかずに全乗車でいくチャレンジ」にこの日も挑戦した。MK後半は全乗車で突破し、ゴエトレイルも、先週まで倒木があった坂までは順調にこなしたのに、その坂を越えた先に新しい倒木があって無念の足つき。調子良い時に限って新しい倒木でチャレンジを阻害されるのは無念と言わざるを得ない。

今度来た時、MKもゴエもメンテしよう...。

あと、MK終盤の急下りは、ザラザラな坂でリアホイールが滑りまくってかなり怖かったです。

 

6/21 S父谷峠~S敷ヶ岳~反射板林道~T呑峠&F見坂&U月坂登りチャレンジ~E坂峠~ゴエ

京都北山の大森集落は、極めてテクニカルで足をつかずに登ることが困難なダート林道の宝庫である。梅雨空が戻る前の最後の日ということで、7時間ほどのライドに出掛けた。

まずr61号を北上する。r61は洛雲荘から先が、単調な川沿いアップでしかも傾斜がキツくて辛いのであまり行きたくないが、諸々の事情でこの道を通らざるを得ない。

舗装の終点ではいつ来ても心拍がヤバくなって「空気圧調整」という大義名分の下で一休みしてしまう。本当に辛い道である。

未舗装になってしばらく進んだ所に、Wolf峠へ向かうブル道の分岐があるが、これが実は昔は写真に加筆した感じに橋が架かっていたのだそうで驚き。しかも木製。傾斜など、今考えると無茶苦茶である。

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先に進み、S父谷峠付近は伐採地に緑が生い茂り、一見して北山っぽく無かった。

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そして担いで登ってS敷ヶ岳へ。途中で城丹国境尾根に合流してからは尾根上を進むが、昨年10月に来たときの印象と違って、倒木やトレイルに張り出したアセビなどの低木が邪魔で邪魔で、思ったより押しが多くてストレスフルだった。

そしてS敷ヶ岳目前の長めのチャレンジ登りは失敗。以後、この日のライドでは、ほぼ初見のチャレンジ登りの成功率が低くて色々と渇を入れられた感じだった。

S敷ヶ岳山頂から、トレイルを少し進んで荒れた林道に合流。

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尾根上に鉄塔や反射板を運ぶために作られた作業用林道らしいが、これが荒れ荒れなダートな上にまとまった標高を獲得する、チャレンジし甲斐がある林道であることに数ヶ月前から気付いて目をつけていた。この日のライドでは、分岐が多くて下から登る際に迷いやすいというこの林道を、上から降りて分岐箇所を把握した上で、一番下から登りチャレンジをすることが第一の目的だった。

で、下見ということで下るが、かなりガレている上に所々にキツい傾斜がある。

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おまけに、かなり長い期間続いた晴れで路面は乾燥し切っており、締りが全然無い。

だが、ATG林道と違い、所々に緩やかな斜度のトラバース区間などの安寧区間があり、自転車で登るのはまだ現実的ではないかと思われた。

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250downほどして、よく手入れされた林道に合流。チャレンジ区間はここからスタートということかな。

そして、チャレンジ登り開始。

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...しかし、まず一番最初の坂が登れない!

登れる斜度なのに、乾燥し切った路面が全然締りが無くて踏ん張りが利かない!

4回ほどチャレンジしたけど、この一番最初の登りすら攻略できないまま敗退。

とりあえず路面のせいにして、今度またチャレンジに来よう...。

下りながら下見した感じ、M山直登林道よりも、横峰峠よりも確実に難しく、自転車で登れそうなダート林道としては最強クラスだと感じ取った。

京都にいる間に登りきれるかな...。

とりあえずよく手入れされた林道を下る。とはいえこの林道も結構標高を稼いでいる林道で、途中の景色も良かった。

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大森集落に降りてから、積年の無念を晴らすべくT呑峠南側にチャレンジ。

毎年1回くらいのペースで登りチャレンジしてる気がするけど(毎回失敗)、この峠南側のダート区間が、距離は短いが急勾配な上に拳大の石がゴロゴロする河原のような路面、しかも路面に水が流れているという凶悪かつチャレンジングなダートである。

今回はいけるかなーと思ってチャレンジ。

結果、遂にこのダート区間を足をつかずに登りきれました。

ただ、一発ではいかず、途中の最難区間を、単体で3,4回チャレンジしてライン取りを叩き込んでから登った結果で、こういう坂を初見で登ることの難しさを改めて思い知った。

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積年の無念が晴れた今、もうこの峠に来ることは無いだろう...。

続いてF見坂の登りにチャレンジ。

3年前にフル装のシクロで突っ込んで押し一徹だった覚えのある林道だった。

正直、大ボスのT呑峠に対して、距離も短く標高も低いF見坂とU月坂は手下くらいの難易度じゃないかな...とか思ってたら、F見坂は全くバカにならない難しさでした。

特に1箇所、最急勾配区間なのに路面ではゴロタ石がほとんど落ち葉に隠れている、という場所があり、ライン取りという点でかなり難しかった。

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T呑峠の一番難しい箇所は、オフロードバイクの轍の箇所を基本的には辿れば良かったが、F見坂はマイナーで轍が全然無く、自分で考えてライン取りを決めなくてはならない、という点でも難しかった。

結局、この一番難しい箇所を5回くらい挑戦してなんとか突破し、そのまま峠に到着。

このダート区間を一番下から足をつかずに登るのも今後の課題かな...。

続いてまた大森側に舞い戻って、今度はU月坂へ。

しかし、U月坂は途中で路面消失系崩落でチャレンジそのものが不可能な峠だったため、崩落箇所で撤退。

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そしてまたまた大森集落に戻り、E坂峠を登って真弓集落へ向かった。

E坂峠も、終盤の九十九は足をつかずに登れるような坂なのに、悔しい足つきを連発。

滅多に来ないトレイルの登りを、ほぼ初見で臨むと、こうも簡単に足をついてしまうことに自分の未熟さを思い知った。よく行くトレイルで、チャレンジ坂で何度も失敗して最適ラインを見出して成功率を上げるという今の自分のやり方では、初見に近いチャレンジ登りでの成功率を上げることにはあまり結びついていない気がした。とにかく、最近自分がチャレンジ坂の成功率が高いと思っていたのは、単によく行くトレイルで突破口となるラインに見慣れているだけだったことが分かり、常に前を見て正しいかどうかは分からないライン取りを一瞬のうちに判断しながらそのラインを一気に極める、といった経験が不足していたと感じた。言うなれば、数学や物理の問題で、公式を暗記して思考停止で公式に放り込んで問題を解くことを繰り返すうちに、「数学の力がついた!」と思い込んでいる状態に似ていると言おうか。

今後は、初見のチャレンジ登りも高い精度でガンガン登れるような「実戦的」な「応用力」をつけたいと思う。よく行くトレイルで慣れたチャレンジ坂を登るトレーニングでは、基礎力の維持までしか出来ないからなぁ...。

下りと違ってごまかしがほとんど効かず、中途半端なことをすれば即足つきとなる、オフロードのチャレンジ登り。そのシビアさと難しさを、僕は面白いと思う。

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真弓に出てからは当初の予定のMKには行かずに、H室集落を経由してゴエへ。

倒木処理をするためだったが、太い倒木だったにも関わらず既に一刀両断されており、ほえーってなった。

処理して下さった誰かさん、ありがとうございました。

 

 

6/17 1泊1日ライド(マキノ~深坂越~敦賀~サイクリング部12年TQRコース~武生~r248~R476~大野~岩屋林道~河内南谷林道~大聖寺)

就活明け、実に7ヶ月ぶりに輪行して遠征サイクリングへ。

就活中も精神安定のためトレイルに通い続けていたので、チャレンジ坂を突破するスキルやパワーはついていた。

一方で長時間低負荷のサイクリングをこなす体力は衰えていたが、足慣らし期間を挟まずにいきなり遠征へ行くことにした(自分は勝手にショック療法と呼んでいる)。

行き先は北陸をチョイス。本来は紅葉の時期に行く予定だったが、適度に近くて行きやすいということと、一刻も早く体力を回復したいという思惑で、金曜のお昼に「明日の土曜日丸々使って走ろう」と決意。金曜の20時台の電車でマキノまで行って道の駅で仮眠し、土曜を使って走った。

結果は、深坂越トレイル込みで170km+岩屋林道&南河内谷林道(ルートラボで反映できなかった)で、トータル200kmくらいかな?これを朝5時30分~18時の、トータル12時間30分の行動時間で完走。

結果としては完走できたものの、終盤のメインディッシュの岩屋林道までは完全にダメダメ。というか、「丸一日走る」だけではなく「一泊分の荷物を全部詰めたリュックを背負う」負荷も上乗せされているのでキツいのは当然。さらに、走って10kmもしないうちに腰が痛くなったり肩が痛くなった。昨秋アホのように遠征に行きまくっていた際には痛くならなかったので、リュックのベルト長さ調整を繰り返した。特に武生まではちょっと走っては止まってを繰り返して、「本当に完走できるんか?」と不安しか無かった。

他にも、昨日変えたばかりのシフトワイヤーでトラブルがあったりと序盤は散々。

深坂越はいいトレイルだったものの、心に余裕が無かったために心の底からは楽しみ切れず勿体無かった...。このトレイルは滋賀側からアプローチした方が、全く押さずに福井側のノリノリダウンヒルを楽しめるのでオススメ。

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敦賀北東の"木の芽峠トンネル"から池田町までは、自分が所属している大学サイクリング部の耐久ラン(TQR)というレースの2012年Sコースと被る。総走行距離313km,獲得標高4000m超の伝説のコースだ。この年、自分は体調不良でSコースを完走することはおろか2ndCPにすら辿りつくことすら叶わなかった。しかし当時のコース説明会で早とちりした自分は、自分のツーリングマップル上に「まだ走っていないにも関わらず」備忘の観点で事前にマップル上に青線でコースを塗ってしまうという罪を犯していた。

その後、過去のレースの亡霊を追いかけるように、当時のコースの断片を繋いではマップルの青線を走行事実とする行為を繰り返していた。

今回のライドは、そうした活動のを締めくくるのも重要な目的の一つだった。

話を戻して、淡々とそのコースを走ったが、途中で3ケタ県道が入り組んだ場所で道に迷って堂々巡りする等、5年前に皆を苦しめた亡霊に今更悩まされたりした。

途中で武生バイパスのコンビニで休憩。このバイパスからはなんと、雪を冠った白山がドーンと見えてモチベーションが上がった。また、奮発して500円のナポリタンも食して元気を出した。

そこからは、これまたTQRのコースだった福井県道248号へ突入。離合区間が一切無い、完全1車線の杉林の中の道だ。

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人工林内の下層植生が軒並みニホンジカに食い荒らされている京都北山を見慣れている身としては、緑が滴るかの如く草や低木が繁る人工林を見ているとホッとする。途中まで完全舗装だが、池田町側はちょこっとダートが残っていて満足した。といっても、細かい砂利の、よく手入れされたダートだが。あとこの道は明治馬車道の影響を受けているのではないかというくらいマイルドな斜度の九十九が穏やかな林中に続いているのが印象的だった。

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その後R476をひたすら進む。よく考えたら京都のサイクリストに馴染み深いR477の一個前の国道なんだなぁと思うと親近感が湧いた。

マップル上では紫でおすすめされてはいなかったが、後半の小さな峠越えは、2つ目のトンネルを出た先に越前大野の平野がドーンと広がっているのは予想外で感動した。

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嶺方峠みたいなサプライズだった。この道は良いです。あと、途中においしい水が湧いていて、水不足だっただけにとても救われた。

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こういう、地元の人が使うようなスポットで思いがけず恩恵を受けて旅が出来るというのが、自転車ツーリングの魅力でもあるよね。

その後、国道で勝山を一気に走る。大して面白くも無い、平地の国道移動区間を午後に走るので、「向かい風吹きそうで嫌だな」と思っていたが、嫌な予想通り向かい風バンバンでキレそうだった。

で、このサイクリング最後のメインの岩屋林道のふもとに到着。便利なことにコンビニがちょうどあったので休憩。この時点で140km近く走っており、時間は14時30分。

昨晩の時点では、ここに13時くらいに着いてるかなーと思っていたが、リュックのベルト調整でイチイチ止まったこともあり、かなりペースが遅れていた。

ふもとからはるか上に山襞を巻きながら登っていく道が見えて興奮した。

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そして岩屋林道へ突入。

キャンプ場からダートが始まったが、すぐに新し目の舗装に。正直な話、朝イチで行った深坂越えからの110kmほどの間は、MTBの優位性をほとんど発揮できなかった。この岩屋林道にはガレという要素で期待をしていた中で舗装化が進行していることにガッカリ。このままでは「重いリュックを背負った状態で苦しみながら舗装路をMTBで爆走しただけ」になってしまう。

だが途中から流れが変わり、当初予想していなかった程にガレ始めた。

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ガレというか廃道と言うのが正しい。 

ここからはMTBの優位性をフルに発揮して、シクロでは押し一徹な場所を乗車でゴリゴリと登った。幸い、オフロードバイク1台分のスペースはどこも作られていたので、突破口に困ることは無かった。

16時を過ぎても一向にガレ場が続き、この先に下りで使う河内南谷林道の状態などが未知数なため、終電時間の兼ね合いなどで不安を感じなくは無かったが、一転して想像を遥かに越えるガレ具合で、山襞を豪快に巻きまくる林道をMTBで走ることはとても楽しかった。この区間を乗車して楽しみながらツーリング形式で走るのは、MTBにしか絶対に出来ない芸当なので、MTBで来た甲斐があった!ということで今までの努力が報われた気がして嬉しかった。

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そうこうしているうちに頂上に到着。キャンプ場から、2,3回休憩をして90分で着いた。いやー道の感じは、(行ったことないけど)塩◎道路みたいでエキサイティングでした。「北陸の塩◎」を名乗ってもいいと思う林道でした。

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峠に着いた時点で16時30分。秋にツアーをしていたらアウトな時間帯で、情けない話だが、1年で最も陽が長い月だという事実に助けられながら下る。

河内南谷林道に合流するまでの束の間の下りでリアのスポークが折れた。リアのスポークが折れるのはこれで3本目である。明雅屋さんのプロアスリートの前田さんが1年間酷使した上で自分が引き継いだホイールで、元は完組みホイールのはずが、度重なる修理のために明雅屋メカニックの松永さんの手が入りまくり、今や手組みホイールのような扱いと印象を受けている。このこともあって走行に支障が出る程のフレでは無かったのが幸いだった。

河内南谷林道に合流してからは50upほどして、自転車でまだ走ったことの無い石川県に突入。水たまりや落葉落枝が多いものの、幸い全舗装のため快適に下れた。山深く孤立した場所なので、これがガレガレだったら、いつ頃に下界に降りられるか...ということで不安だっただけに、本当に良かった。というか、元はもっと明るい内に下れるだろうということで下調べをほとんど全然していなかった自分が悪いのだけど。

しっかし、こういうコンディションの悪い舗装林道を下る上でも、一文字バーハンドルと油圧ディスクブレーキと太いタイヤのコンビネーションは最高だね。乗り心地、制動の安心感がカンチブレーキのシクロと全然違う。普段の京都生活では、意図して舗装路をMTBで下る局面がほぼ無いために、ツーリングではこうした点にも気付けるのが面白い。

川沿い微ダウン、体感かなり長めの林道を下って、ようやく人の営みを感じる県道に合流。

だが相変わらず山深く、そこからダム沿いを走って山中温泉まで行く道のりは相変わらず長く感じられた。

結局18時に道の駅山中温泉に着いて、風呂に入ってから大聖寺駅へ。風呂のあとも10kmは走ならなければならないので、風呂では仮眠せずに向かった。

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終電も3回乗り換えがあり、眠ってしまうとアドレナリンが切れて牛のような歩みしか出来なくなることは経験上分かっていたので、ガッツリ眠らないようにして終電輪行を無事に終えた。

 

実はこのサイクリングは、ルートラボで距離を調べることも無く、サイコンも無く出掛けたので、こうして帰ってきてから距離を調べるのは、順番が間違っているが「何キロ走ったのかな」というワクワク感があって、それはそれで面白いな、と思った。ともあれ、そろそろサイコン買おうかな...。

 

 

6/15 M山直登林道~ATGAKTKRT(担ぎ→東)

就活明けトレイル第2弾として、ロングめの黄金コースへ。

朝9時15分出発だが、この時点で既に暑い。長距離トレイルを走るのは久々な上に炎天下が予想されるので、完走できるかなーと一抹の不安を感じつつも出発。

M山直登林道は、どうしても足をつくことになる1本の倒木をノコギリで処理するために行程に組み込んだが、行ってみると倒木が何本も。結局、当初の予定の倒木+新しい倒木を2本、切断して処理したけど、1人ではどうにもならない大きな倒木が1本あって、それは動かせなかった...。

いつかはこの廃林道を麓から、終盤の崩落地点まで足をつかずにいきたいだけに、この大きな倒木もいつかなんとかしなくては...。

 

その後のATGトレイル前半は、今回も最後のほうまで足をつかずにいけたが、最後の登りで集中力が切れて前輪への荷重をおろそかにしてしまい、前輪を掬われて足つき。集中力が切れると、なんでもないところで足をつくことが自分の場合結構あるけど、そういう時は大抵、前輪へ荷重をかけるのがテキトーになって、前輪が石ころや締まりの無い路面に掬われやすくなっているからだと気付いた。

 

ATG下りは、前回来た時に大量にあった倒木がどけられていて感謝の極みでした。

その後AKTは途中の強敵なチャレンジ登りが久々に成功できてホクホクした。

 

AKTが終わってからはKRTへ。久々に担いでみたかったので、KRT登りを全担ぎして稜線の林道へ。担ぎ区間は恐怖を覚える一歩寸前なくらいの多さで虫にたかられた。この、全担ぎ終盤からMZ山山頂までは地味に難しいチャレンジ坂で、いけそうなのに今まで一度も成功したことが無い。馬堀側から250up全担ぎした末に辿りつけるチャレンジ坂ということで挑戦する機会が少ないことも、成功率が低い原因だろうが、京都を離れるまでに足をつかずに登りきりたいものだ。

 

稜線の林道を走り、最後はKRT東で締め。ヒストリカルな意味で正しくKRTをトレースしたコース設定となった。

京都屈指のテクニカルトレイルで、次々にアスレチックな難所が出てくるのを、一つ一つクリアしていくのが非常に面白い。特にこの日は成功率が高くて満足した。

M山の廃林道で倒木処理とかしたけど、結局6時間ちょうどくらいで帰宅。

 

ガレガレ、ロッキー、根っこ満載といった、サスに優しくないトレイルてんこ盛りだったけど、半年もリバウンド最速状態のサスを使っていると、カラダがそれを使いこなせるように順応するものだなぁと思った。すなわち、出来るだけ、出来るだけ衝撃が無いように、路面ギャップを避けた最速ラインを反射的にチョイスできるようになったり、といった感じに。あと、KRT東のような、「尾根上の平坦な場所や登りで根っこと対話する系トレイル」では、サスのリバウンドが早い方が小回りが利きやすく、狭いトレイル上で障害をクリアしやすいのではと思うようにもなった。反対に、「急坂でかつ大きな段差や根っこがたくさんある系トレイル」は、このようなサスで突っ込むと前転のリスクが恐ろしく高まるので(経験談)要注意。

今日もいい運動だった。

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